原作のトトロ

「となりのトトロ」には原作があるといいます。原作は「隣のトトロ」という題名で、残念ながら、現在では絶版になっていて入手は困難とのこと…

原作ではトトロも「所沢のお化け」ではなく、死期の近い人間の前にのみ現われる化け物として登場しているそうです。その容姿に関する描写は次にような表現になっているそうです。

「まず感じたのは、胃がひっくり返りそうな程の濃密な獣臭だった。見上げると、そこに夜色の長い毛に全身を覆われた巨獣が居た」
「ずんぐりむっくりの毛むくじゃらで、大きな胴体に見合わず、針金を連想させる細長い手と足が十数本、ねじくれて出鱈目に生えていた」
「顔に当たる部分には目も鼻も耳も無く、顔の三分の一近くを占めるのではないだろうか、側頭部まで裂けた口から、血と腐りかけの魚のような生臭い臭いが漏れていた」

映画に登場するトトロとは全くイメージですね。トトロが死神として裏設定されているという噂は、この原作のイメージが原因なのかもしれませんね。

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原作の草壁家

原作のサツキとメイは母親のわからない、いわゆる「認知されない子供」として生まれ、毎日にように村人から執拗なイジメに逢っていたようです。
サツキとメイは母親は死んでしまったという、お父さんの言葉を信じ、3人で暮らしています。お父さんは酒に溺れれサツキとメイに暴力をふるうこともあり、やがてメイは心の病にかかってしまいます。

そんな時、メイは死期の近い者の前にだけ姿を現すという、古い言い伝えの化け物「トトロ」と出会います。それからというものメイは死に魅入られて、死後の世界に思いを馳せるようになるのです。

お父さんも家に空けることが多くなり、お腹の空いたサツキとメイは近所の畑から、お母さんが大好きだったと聞かされていたトウモロコシを盗んでしまうのです。しかし、村人の通報により翌日には二人の犯行がばれてしまいます。
村人の報復を恐れたメイは逃げ出し、滝つぼに出てしまいます。そしてメイは「お母さんに会いに行こう」と笑いながらトウモロコシと一緒に身を投げてしまうのです…。

映画のトトロと比べると、とても悲しいお話です。しかし、当時(1950年代)にしてみたら、トトロと出会うことを除けば、サツキとメイのような境遇は、ごくありふれた日常だったのかもしれません。

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posted by となりのトトロ at 13:44 | 隣のトトロ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

原作のラスト

行方不明になったメイを探し回るサツキは、川原に流れ着いているメイを見つけます。そして意識の戻らないメイと泣きじゃくるサツキの前にトトロが現れます。

トトロはメイが畑からトウモロコシを盗んだため、地獄へ送られていくことをサツキに伝えます。
サツキはトトロに頼んで、メイの魂を迎えに行く決心をするのです。トトロの影か巨大なネコの化け物が現われ、サツキを丸呑みすると、胃の中でサツキの肉体と魂を分離します。そのままサツキを胃にいれて地獄へ向かうそうです。
原作の後半部分は、メイとサツキが現世へ戻るまでの、地獄巡りの冒険の旅になっているそうです。

やがてサツキとメイは地獄巡りから現世に戻ってきます。しかし、現世の人にはサツキとメイの姿が見えなくなっているのです。トトロは、あの晩にサツキとメイが川原で手を繋いで倒れている姿を映し出します。そこには「おかしいな」と見つめあいながら笑う二人の姿がありました。

原作のラストは「笑いながらそう言った二人の足元、泣き崩れる父の腕の中で二人の遺影は涙に濡れていた。」という一文で締めくくられているそうです。

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posted by となりのトトロ at 16:26 | 隣のトトロ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする